HDO, Hetero-duplex oligonucleotide
HDOには、以下に挙げる強みがあります。
- キャリアー鎖にリガンドを結合することで、このリガンドと細胞表面に発現している受容体との結合を介して、アンチセンス鎖を標的疾患部位に選択的に届けることができるため、高い薬効が得られる。
- HDOの場合はリガンドがキャリア鎖に付与されているため、活性本体であるアンチセンス鎖によるノックダウン活性の阻害が起こりにくい。
- HDOは細胞内で1本鎖のASOと異なるタンパクと結合するため、ASOより核内移行性が高い。したがって、ノックダウンとエクソンスキッピングの両方で有利な技術である。
- キャリアー鎖へリガンドを結合する際に用いるリンカーを、あえて切れやすい構造にする必要がない。
- キャリアー鎖に結合するリガンドの位置や数を自由に選択することができる。
- オフターゲット毒性*のクラスエフェクトであるタンパク質との非特異結合、APTT延長、肝・腎での作用を軽減できる可能性がある。
*ハイブリダイゼーション非依存のオフターゲット毒性を意味する。